ファッションをまったく知らない状態を想像してください。
最初は、白いジャケットを見ても、仕事向きなのか、デート向きなのか、スニーカーと合わせていいのか判断できません。
でも毎日たくさんのコーデを見て、「この場面ではこの組み合わせが多い」「この色はこう合わせるとうまくいく」と教えてもらったら、少しずつ“見る目”が育ちます。
これは AIの学習(AI Training) を理解する良いたとえです。
学習は、すべての答えを暗記することではない
モデル(Model)が大量のデータで学習すると聞くと、「インターネットを全部保存しているの?」と思うかもしれません。
でも重要なのは保存よりも、たくさんの例を使ってモデルの判断を少しずつ調整し、データの中のパターンをつかめるようにすることです。
データ(Data)はなぜ大切?
冷たい色の口紅しか見たことがなければ、暖かいオレンジブラウンをうまく評価できないかもしれません。
AIも同じです。
データが少ない、偏っている、間違いが多い場合、モデルも偏ったパターンを学んでしまう可能性があります。
「データが多い」だけでは十分ではありません。何が入っていて、何が抜けているかも大切です。
会話するたびにAIは学び続けるの?
必ずしもそうではありません。
多くのAIモデルは、まず学習を終え、その後に新しい質問へ答える 推論(Inference) の段階で使われます。
今日あなたが一言話したからといって、その内容がすぐ永久記憶になり、モデル全体が再学習されるわけではありません。
学習にお金がかかる理由
少数の例を見るだけなら簡単ですが、巨大なデータを処理しながらモデル内部の大量の数値を何度も調整するには、大きな計算資源と時間が必要です。
今はGPUや勾配を覚える必要はありません。
今日覚えることは一つだけ
AIの学習は答えの丸暗記ではなく、多くの例からモデルを調整し、新しい状況にも使えるパターンを身につけること。
次は、大型言語モデル(Large Language Model, LLM)が文字を扱う小さな単位、Tokenを見ていきます。